2022年2月23日水曜日

現場代理人との相性

『現場代理人との相性』


事務所立ち上げ当初仕事も少なく

ハウスメーカーから依頼を受けて

設計した住宅がある。


当時担当した現場監督の言い放った言葉に

驚きを隠せなかった。


確か2人で担当していたが名前も顔も

思い出せないくらい

全く印象に残っていない...




ボクたちはいかに現場に行かないで

棟数をこなすことに

重点を置いて普段仕事をしている」

自慢げに話していたのである。


「いやいや現場を見ないで

設計図通りに作れるのか?」

とても不安になった。


案の定予感的中で現場がスタートすると

担当者たちはわたしの設計意図を

全く読み取ることが出来ず、

こちらで何度も何度も現場に足を運び

大工さんはじめ各関係業者に

指示しながらなんとか完成に至った。


この担当者たちは普段既製品しか

扱ったことがなかったようで

設計事務所のこだわりやディテール、

狙いがまるで理解できず

建築に対する知識も相当乏しかった。


完成後に今回の現場はどうだったか聞いてみると

こんなに現場に足を運んだことが無かった、

とても大変だった、

もう二度とやりたくない」

ネガティブな発言ばかりで

何ともこちらが期待していた言葉と

当違いの答が帰ってきた。


少しでも「またこんな建築を創ってみたい」

思ってもらえるかと期待したが

価値観がまるで違ったようだ。


こういう現場代理人は向上心がなく

建築を面白いと思って

仕事をしていないタイプのようだ


知識が無くても情熱があればいいのだが

建築に興味もないらしい...


「年間に30棟現場を管理している」

自慢げに話していた現場代理人たちもいたが

余程手のかからない簡単な建築で無いと

有り得ない棟数だ。


それかもしかしたら超絶スーパーな

現場代理人なのかもしれない...


そういえば

完成まで一度も建て主と顔を合わせずに

現場管理しているという

強者にも会ったことがある...


色々なタイプがいるようだ。


有難いことにここ数年わたしの設計した

プロジェクトを担当してくださる

現場代理人さん方は

クライアントの暮らしを一緒に考え、

毎日のように現場に足を運び

大工さんはじめ各関係業者さんに

的確な指示を出し、

設計図面を何度も読み込み理解し

施工図もしっかり書き上げ、

わたしが承認してから手をかけてくれている。



頭が下がる思いだ


他の設計事務所の案件も抱えながら

業務を遂行しているので

数棟重なるだけでとても負荷がかかると思う。



クライアントとの相性はもちろんだが

現場代理人との相性もとても大切なことだ。 




オンラインでの打合せも

ご利用可能です

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※建築計画があり

わたしたちの建築に興味のある方には
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写真では伝えきれない
空気感や
空間構成を
体感できます。



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